創作ドウワ

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嫌われバキの過去

幼いころに母親を亡くしていたバキですが、いつも陽気で
周りから「おしゃべりバキ」と呼ばれ可愛がられていました。

子ども心にバキは、父親のように空中を見事に滑空するのを
夢見ていて「ねえ、お父さん。僕もお空を上手に飛べるように
なるかな?」と毎日のようにお父さんに聞いていました。

「心配いらないよバキ。お前ももう少し大きくなったら飛べる
ようになるからね」とお父さんは優しくいつも同じように答え
てくれました。

そんなある日の夜、バキは木の天辺に登り、両腕を広げて風が
来るのを待ちました。

高かったけど怖くありませんでした。

そよそよと心地よい風がバキの顔に流れてきました。

「いまだ!」バキは心の中で叫び、軽くジャンプすると、体がスーッと
空中に飛び出し、体にある飛膜が風を受けて見事に空中を滑空しだし
ました。

「出来たー、気持ち良いー」とバキは大喜びをし、「お父さん見てる
かな?」と後ろにある自分たちの巣穴を振り返えった瞬間、バランス
を崩して真っ逆さまに落ちて行きました。

バキは体勢を整えることができず「おとうさーん」と叫ぶ
のが精いっぱいでした。

バキが見事に滑空するのを見ていたお父さんは、自分の子供の雄姿に
思わず涙を流していました。しかし、今はわが子が真っ逆さまに落ち
ようとしています。

父親はすぐに空中に飛び出し、息子の所に滑空していきました。
このままでは、追いつく前にバキの方が先に地面に激突してしまう。
そう思うとお父さんは必死になって、両腕両足を縮めてスピードを
出しました。

あと20メートル、15メートルとバキのそばによるのと同じくらい
の速さで地面も近づいてきます。

「バキ、両腕両足を思いっきり広げろー」とお父さんは
叫びました。

バキは、恐怖のあまり必要以上に両腕両足を広げてしまいました。
しかし、そのおかげで、落ちるスピードが遅くなりました。

お父さんの体がバキの真下に滑り込んだとき地面に激突してしまいました。

バキはお父さんの背中がクッションの役目をしてくれ、激突と同時に大きく
木の枝に跳ね飛ばされてしまいました。必要以上に広げていた飛膜に木の枝
が突き刺さり、左側の飛膜が大きく破けてしまいました。

お父さんは、わが子の無事を確認するとゆっくりと目を閉じて行きました。

それ以来バキは、モモンガーでありながら空を飛ぶ事ができず、毎日、巣穴
に一人閉じこもっていました。

しばらくは、周りの森の仲間がバキを訪れ、元気づけてくれていましたが、
バキはだれに対しても不愛想になり、特に自分が大嫌いになってしまって
いきました。

その内、元気づけに来てくれた仲間の欠点を見つけ、罵るようになってしま
いました。

こうして嫌われ者のバキが誕生しました。


カズエさんとマー坊

リスのカズエさんは、子供のころからどこか冷めた考えを
している女の子でしたが、どこか甘え上手なところもありました。

友達とどんぐり集めの遊びをしていても、これのどこが
楽しいのかさっぱり分かりませんでした。

友達に、これのどこがおもしろいのか訊いてみたことが
ありました。
するとみんなが同時に

「だって、丸くてコロコロしてて堅いんだよ。こうやって前歯
で噛むとカリカリって音がするじゃない。そこがカッワいいんだよね~」


と嬉しそうに答えました。

カズエさんには全く意味不明でした。

そんなカズエさんも友達も年頃になると、男の子に興味が
移っていきました。

友達と会話していると自然と男の子の話になりました。
みんなは、イケメンのケンジの事が好きでしたが、カズエさんは
全くどこがいいのかわかりませんでした。

友達にケンジのどこがいいのかを聞いてみたことがありました。

みんなは声をそろえて
「だって、身長だって25cmもあって鼻はスッと伸びてて、
なんてたって、あの尻尾のクルクルが可愛いじゃない、ねえ~」


カズエさんには全く意味不明でした。


一方、
マー坊は子供のころからやんちゃで大人になっても全く変わり
ませんでした。
子供のまま大人になっていました。

友達同士で、どの娘が可愛いかの意見交換の時も、そんなことより
どんぐり集めがしたくてしょうがありませんでした。

男の子の中での一番人気は、カズエさんでした。

一人のリスがみんなを代表して、こうカズエさんを表しています。

「だって、身長が15cmと小っちゃいのに目が涼しげで大人っぽいのが
いいんだよね~」
「あの、ツンデレがたまらないよねー」


マー坊にはツンデレの意味も分かりませんでした。

そんな二人がリスの「どんぐり拾い大会」のペアになりました。

男の子たちはみんなカズエさんと組みたがっていましたが、抽選で
マー坊が選ばれたのです。

みんなはマー坊の事をうらやましがりましたが、マー坊ならカズエさんを
とられる心配はないと安心もしていました。

それもそのはずです。マー坊はペアの相手の事よりもどんぐり拾い
燃えていたからです。

女の子の一番人気のケンジと組んだのはカズエさんのライバルで
男子2番人気のユカでした。

ユカとカズエさんはあまり仲が良くはありませんでした。

当日は、よく晴れたどんぐり拾い日和でした。

どんぐり拾いの勝敗は、拾ったどんぐりの中から10個選んで
その重さで決まります。

10時にスタートで時間は3時間です。

2人ペアで長老の合図で始まります。

長老の長い挨拶の後、長老の指笛でスタートするはずでしたが、
長老が指笛を吹いても空気の漏れる音しかしませんでした。

なかなかスタートが出来ないので、しびれを切らしたマー坊が
指笛を鳴らしてスタートしました。

マー坊はカズエさんを置き去りにして、自分の秘密のどんぐり広場へ
走り出しました。
カズエさんは、エッ!と唖然としてしまいました。こんなことは
初めてだったからです。
今までの男の子は、カズエさんの事を気にかけ、カズエさん中心に
動いていくれていたからです。

カズエさんは「なんなのこの子は。もー帰ろうかしら」、と本気に
思ったほどでした。

すると先にかけて行ったはずのマー坊が、もうどんぐりを5個も
抱えて帰ってきて、カズエさんに言いました。
「ほらほら、見て。おっきいでしょ。まだまだ沢山あるんだよ」と
カズエさんの目をまっすぐに見ながら、ニコッ、と笑いました。

カズエさんはちょっとドキッとしました。

マー坊はどんぐりを自分の草の上に置くと、「さあ行くよ」
いって、カズエさんの手をつかんで走りだしました。

一生懸命どんぐりを拾い集めているマー坊を見ているうちに
カズエさんもどんぐり拾いが楽しくなってきていました。

「ああ~、どんぐり拾いってこんなにたのしいものだったんだあ」
と思いました。

3時間は、アッという間に過ぎてしまいました。

カズエさんたちは、集めたどんぐりの中から重そうな10個を選んで
計量計の前に持っていきました。もう、暫定順位の1位から5位の
名前がボードに書かれていました。

暫定1位はケンジとユカ組の48.5グラムでした。

これを見たカズエさんは勝ったと秘かに思いました。
カズエさんの予想通り、マー坊・カズエさん組はなんと大会新記録の55グラムでした。
計量の際一粒一粒が大きいのでどよめきが起こったほどでした。

ユカとケンジがガッカリした顔をしたのが見えました。

誰もが優勝は、マー坊・カズエさん組だと思いました。

しかし審査委員の一人が、マー坊・カズエさん組のどんぐりの一つに、かじって食べた
跡があるのを見つけました。
そのため大会ルールにより、そのひとつが取り除かれてしまいました。
結局9個の重さは、48.3グラムになってしまいました。

大会ルールは食べかけのどんぐりは無効とするとあったからでした。

マー坊は食べかけが入らないように十分注意して10個を選んでいました。
「どうして・・・・・」と不思議そうな顔をしてうなだれてしまいました。

カズエさんが、マー坊に申し訳なさそうに言いました。
「ごめんなさい、走り回っておなかが空いたし、あまりに美味しそうなので
さっき、ちょっとくらいならと思って・・・」
「そんなルールがあるとも知らなくて・・・・」
とカズエさんはシュンとして大粒の涙を浮かべて謝りました。

半泣きの顏で見上げるカズエさんの顔を見て、マー坊は ドキッ としました。
あまりにも可愛かったからでした。

優勝を逃しましたが、カズエさんとマー坊はかけがえのないものを見つけたと
思いました。

さらに、サプライズがありました。

繰り上がり優勝をしたケンジ・ユカ組が、「大会ルールで勝ったけれどほんとの
優勝ペアは、かずえさん・マー坊ペアだ」
と言って、優勝台の上へ2人を招いて4人で
並んで立ったことでした。

このことにより、カズエさんとユカのなかもとても良くなりました。

これが縁でカズエさんはマー坊と、ケンジはユカと仲良く数年後に結婚することに
なったのです。
今では4人は兄妹のように仲良くしています。








Appendix

プロフィール

ガボテンマサ

Author:ガボテンマサ
どうわへようこそ
娘が幼稚園の時に創作したお話をアレンジして、少しづつアップいます。
読み続けるとどんどんはまっていく内容だと思います。

感想などお聞かせもらえればさらなる励みになります。
悪態でもかまわないので足跡を残してくださいね。

サイト運営者メールアドレス
gaboten@tbz.t-com.ne.jp

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